【現役看護師が伝える】看護サマリーの書き方とそのポイント

看護部

患者の転院や退院時に看護サマリーを書くと思います

看護サマリーの書き方によっては、相手先の担当者に内容が正しく伝わらない事があります

退院後も継続して介入が必要な事を伝えるものがサマリーです

ポイントを押さえて書くようにしましょう

そのポイントをお伝えします

看護師あるある漫画『伝わらない看護サマリー』

ポイント①:誰が見ても伝わる表現でかく

略語は基本的にNGです

あなたが思っている略語は、他施設では当たり前ではありません

略語が良くない理由は

  1. 同じ略語でも異なる意味が存在する(PK:薬物動態/すい臓癌 BA:喘息/バルンカテーテルなど)
  2. サマリーを読む相手が医療職でないことも多い(介護職員、ケアマネ、施設事務員など)
  3. 自分の病院や、その地域特有の略語の場合がある (食事形態やトロミの濃度は施設によって異なる)

食事形態やとろみの程度などは、資料を添付すると伝わりやすく親切でしょう

ポイント②:経過は簡潔に書く

経過は簡潔に書くようにしましょう

治療の経過も大切ですが、看護サマリーなので看護経過を中心に書くようにします

経過の細かい情報は、退院先の施設やケアマネは必要としません

必要な部分だけを抜粋しましょう

【例】

  • ○月◯日に手術を行い、ICU入室。翌日には抜管し一般病棟へ転棟。内服の調整をされ退院となった。→◯月◯日に手術、問題なく経過した。術後合併症もなく、生活指導を行い理解は良好である。引き続き介入が必要をお願いします。

ポイント③:ADLは細かく

患者が施設に移って来て、まず何がどの程度出来るのかを知りたいです

食事や排せつはどの程度介助がいるのか

たいていの場合は書いてありますが、微妙に伝わらない事があります

看護サマリーを書く時に、項目にチェックを入れる様式ものだと細かい情報が得られません

備考などに特記事項があれば書き加えておくと分かりやすいです

ポイント④:転倒のリスクや認知症症状はどの程度か

転倒や徘徊、暴力行為などがある場合は、絶対に書くようにしてください

知っていれば対策や対応を取る事が出来ます

行動感知センサーを付けていた、抑制をしていたという内容は必須です

時折、受け入れてもらいやすいように、不穏などの情報を隠す施設もあります

それは絶対にやめましょう!病院の信頼に関わります

ポイント⑤:患者や家族の意向を書く

まずは病気についてどのように受け止めているか、告知されてるのか未告知なのか

今後の方針をどのように考えているのか?自宅に帰るのか施設を探すのか看取りなのか?

ICした内容や患者、家族の反応があるととてもありがたいです

『転院してきて聞いていた話と違う』といった話は珍しくありません

ACPについても情報があるなら、サマリーに書くと親切です

まとめ

看護サマリーは継続看護です

転院先に分かるように、全国どこの看護師が読んでも分かる言葉を使用する

そうでないと、患者に何度も確認したり、再検査の負担をかけたりして、転院時から適切な看護ができません

またお粗末な看護サマリーでは、病院の評価を下げてしまうかもしれません

それはもったいないので、読む側の立場になってサマリーは書くべきであります

看護サマリーを時間内に書けない職場も多いですが、内容をしっかり確認しましょう

それでは、今日もお疲れ様でした。

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